一生黒歴史

俳優オタクのメモ書きです。

久しぶりにちっちゃな英雄を観劇したらとんでもない神回だった話

大好きなオタ友のぜん(仮名)ちゃんのお仕事のお休みが取れた日に合わせてピューロランドに行ってきた。ネルケプランニングさん大好き芸人の私たちの目的は「ちっちゃな英雄」の観劇である。
立ち見と言われて並んでいたが入ってみたら前から三列目のセンターの席だった。凄く良かった。


私は以前非オタの友人と観劇しており、DVDも勿論持っていたので話の概要も理解し心の準備は万全だった。涙は1ミリも出なかったしハイハイ知ってますその展開〜⤴︎という具合に煽り気味に見ていたのである。

 

 

 

 


と、思うやんか〜〜〜〜

 

心の準備もへったくれもなかった。今までのは全部大嘘で本当に何度もしっかり号泣した。
キャストさんが違えば同じセリフでも物語も全然違うのである。そんなの聞いてないマジかよ。
とまあそんなことは置いておいてまずさわりとして観劇中序盤の感想としては

「義人さんの汗が凄い。」

が印象深かった。私は本当にしょうもない女だな。もっとなかったのかよ。しかし本当に凄かったのである。
涙のシーンも彼から滴っているのが涙なのか汗なのか分からない。首からかけるどんぐりとか見ちゃうと「義人の後湿ってるんだよな〜〜」とか楽屋でいじられてそう。私の知る限りの方だと同じくジョージ役の味方さんも滅茶苦茶汗を掻くイメージだがゆうに超えている。
そりゃあそうだ。あんな暑そうな衣装で走り回っているんだから。
なんかもう会場を冷蔵庫にしてくれて良かった。座席に毛布を配ればもっと会場を涼しくしてもいいのではないか。
そんなことすら真剣に考えた。
くらいすごかった。熱意伝わりましたって事です。

 

ここから大真面目な話をすると、凄く凄く良かった。
本当に良かった。大号泣した。

話は大雑把に舞台は家ねずみの住むホテルと森ねずみの住む森の2つ、森ねずみの英雄ジョージがとある事件の濡れ衣を着せられホテルを追い出され、全ての信頼を失ってしまう。唯一の例外、ブックスを覗いてーーー(メサイア風)そこから森ねずみにも認められながら森で暮らしていたが、どこからかのタレコミからやってきた元仲間である家ねずみのジェラルドが森ねずみの食料を奪って行ってしまいその疑いをかけられたジョージはまたブックス以外からすべての信頼を失ってしまう。というタイミングで家ねずみの住むホテルが火事になる。ホテルには盗まれた森ねずみが冬を越すための食料、家ねずみの仲間達…果たして…!という内容。

一度築き上げた信頼を失い、そこからもう一度築き上げた仲間からの信頼も失う。その過程で1匹死者が出ており、ピューロランドの客層を考えても結構本気でシリアスな話なのである。
またどんな時でもジョージを信頼し、尊敬し、側にいてくれるブックスの歌が今世紀最大級に沁みる。
更に火事になったホテルの中でのジョージに濡れ衣を着せたジェラルドとジョージのシーンがもう今世紀最大級に泣けるのである。
つまり私の持論を振りかざし回すとちっちゃな英雄はノーベル平和賞受賞モノの作品なのである。

子供にもわかるような分かりやすい展開、故のドラマチックさ、程よい展開の速さ、そして作り込まれた会場の世界観セットの可愛さやドットイメージの星の綺麗さがそれを支え、そして俳優さんの素晴らしい演技に加えてハイレベルな歌とダンス。ピューロランドに入場すればタダでこれが見られるなんておかしい。お金を払いたい。

私が以前見たちっちゃな英雄とはキャストさんが一新されているので凄く感動したのが、「キャラクターの人物像は一切変わらないまま、セリフのニュアンスが変わっているところが多く、キャストさんそれぞれのキャラクターがしっかりと板についているところ」だった。そしてお芝居に入り込んで本当に感動しているタイミングでマイメロさんが登場することによって涙が引っ込む興ざめ現象は相変わらずで凄く面白かった。

話を戻すと特にハンスが良かった。以前見た時はジョージに対する憎しみを強く感じたが、今回は兄ロベルトに対する憧れを凄く強く感じた。「俺だけの兄さんだったのに、、、!」というセリフの「、、、!」のニュアンスの違いでこんなにも物語として変わるのかと凄く驚いた。
エンディングでロベルトからどんぐりのペンダントを渡されて嬉しそうに兄に抱きつく様子は最高にソーキュートでつけてもらう様子も本当に本当に可愛さに殺されるかと思った。客降りの時間は彼を目で追ってしまった。のがぜんちゃんにバレていたようで、「ハンスタイプだったんでしょ」と言われた。今まで生きててこんなに図星だった事はない。びっくりした。(ちなみにぜんちゃんは基本的に「ジョージ顏」が好みなものとみられる。)


そんなこんなであっという間に本編が終わる。
そして挨拶が始まったのだがここで私とぜんちゃんは


「おっとこいつはとんでもない神回に来てしまった」

 

ということに気がつく。なんと本日はTeam Tomorrow、ジョージ役岩義人さんの卒業公演だったのである。
岩義人さんの卒業公演、彼の挨拶はあまりにも長く大変しっかりしておりちょっとずつ察した。会場のねずみ男子ガチ勢のお姉さんたちは大号泣していた。彼の挨拶の間ずっと泣きそうな顔をしているブックスが印象的だった。挨拶の間ロベルトはずっとマイメロさんと手を繋いでいた。そしてしまいには義人くんに関わる新旧キャストさんが一斉に出てきたのである。なんだこれは。
義人くん率いる過去チーム3代分の円陣を拝見した。すごくリッチな時間だった。
子供とハイタッチしながら「ヒーローになれよ」と言っていた義人くんはちっちゃなヒーローそのものだった。
カーテンコール含めすごくいいものをみた。

公演がすべて終わった後ぜんちゃんと「今日のこの公演見た人は入場料金通常の5倍くらい払わなくて大丈夫なのか」「さもなければ募金をしたほうが良いのではないか」という会話を真剣にした。何かしらの形でお金を払いたくて仕方が無かった。

3列目で卒業公演を偶然観劇なんて運が良すぎたのか、その後食べようと思ったら食べ物のお店は閉まり、アトラクション並ぼうと思ったらアトラクションは前に並んだ方で終わりと本当についていなかった。
とりあえずぜんちゃんにDVDを貸す約束をした。