一生黒歴史

俳優オタクのメモ書きです。

ほくほくのさつまいも

赤澤燈さんのファンをして6年くらい、赤澤さんの役者キャリアの中では短い時間だけれど、6年間というのは子どもが小学校に入学して卒業するまでの年月と同じで、いろんな出来事がありました。

ここでは桜が4回咲いたり散ったりを繰り返すあいだに、客席から赤澤さんをみていたオタクが感じていた呪いが思いもよらないことをきっかけにとけた気がした話を書いてみようと思います。

 

ことの発端は「メサイア暁乃刻」。赤澤燈さんはメサイアという作品に携わる間ずっと、当たり前にメサイアである廣瀬大介さんと一緒に卒業公演を迎え、千秋楽のカーテンコールでは2人並んで卒業衣装を身につけて花束をもらうものだと、そうごく自然に当たり前に思っていたと思う。それが廣瀬大介さんの声優への転向に伴う事務所替えとかのあれこれがあったのか、本当にタイミングがわるく、叶わなかった。赤澤さんはひとりで卒業公演をした。それでも千秋楽のカーテンコールには廣瀬大介さんがきてくれて、崩れて泣きじゃくる赤澤さんに花束を渡してくれて、2人並んで千秋楽の幕を下ろすことができた。幸せだったろうなと思う。生きているとたまにこういうどうしょうもないことというのは起きてしまうものだけど、赤澤燈さんにとってこれは、あまりに辛かったとおもう。

 

赤澤さんは、この暁乃刻のDVDは手元にあるが、怖くて一度も観たことがない、と2020年の5月時点で仰っていました。もう2回ほど桜が咲いて散っていました。それでも鐘の音を聞くとすごくこわい。と。3年前の出来事を、未だ鮮明にこわいと思っているということがどれほどのことか、本当に、喉の奥がきゅっとなりました。公演当時、「もうやりたくない」と開演前に袖で泣いてしまったことがあったともききました。

赤の他人、赤のファンの私が勝手に解釈するに、赤澤燈さんはこの作品で「当たり前にそうであると思っていたことが、叶わなかった」という現実を経験してしまったのだと思いました。それ以来、公の場で大きく目標を公言する、ということが極端になかったように感じます。私は、今も鐘の音が怖いように、たまに見える脚の傷がもう消えないように、赤澤さんは、何かに期待して、それが叶わないことに対しても恐怖を感じているのではないか。そう解釈していました。

 

少し話は変わるけど、赤澤燈さんのTwitterのアイコン遍歴について触れたいと思います。

赤澤燈さんのアイコンは、メサイア翡翠ノ章の期間中、メサイアである廣瀬大介さんとお揃いで稽古場での2人のツーショットにしていました、たぶん。(天使のようにかわいい写真です) それを公演終了後に元々廣瀬大介さんのアイコンだった当時のTwitterの初期アイコン、えんじ色に白いたまごのものにふたり一緒に変えていて、鋼ノ章が終わって深紅ノ章が公開されてもずっとそのまま。その後の2016年のバースデーイベントでもこのアイコンについて触れていて、「いつまであれなの?」という話題になった際、だいにゃんは「もう今日変えようよ」と言っていましたが赤澤さんが「卒業したらかな」と、変えたくないようでした。赤澤さんにとって廣瀬大介さんとたまごのアイコンがお揃いであることはすごく大事なことのようでした。

しかし先述の通り思うような形での卒業ではなかったからか、メサイアという作品から「卒業」してもずっと、赤澤さんのアイコンはたまごメサイアのたまごでした。廣瀬大介さんのアイコンも。

 

それが2019年の夏、MANKAI STAGE 「A3!」〜SUMMER 2019〜通称エーステ夏単の稽古期間に急にこの作品で赤澤さんが演じる三好一成くんのキービジュアルにアイコンが変更されました。

めっっっっっっっっっちゃびっくりした。

同厨のみんなもみんな「エ!?!!?!?!!!?」ってなってた。

でも今思えばこれが呪いが解けていく一歩だったのかな。と思います。

 

その後もう一度桜が咲いて、また夏が来て、即興2人劇、サイオーガウマの配信がありました。なんとお相手は廣瀬大介さんです。本当に嬉しかった。

そしてその後MANKAI STAGE 「A3!」Four Snasons Liveが開催されました。最終日、液晶に映る花火を背に赤澤さんが「またこの5人で花火が観たい」って声に出して仰ったとき、マジで泣きました。すごく勇気がいった言葉だったように見えて、でも赤澤さんがまた不確定な未来の出来事を公の場で声を出して願えるようになったことが本当に嬉しかったです。これから先、赤澤さんの願うことの全てが叶ったらいいなと思いました。

サイオーガウマのDVDの特典映像の中で、「お話をいただいたとき、(廣瀬大介さんとの共演は)難しいと思ったので、軽くお返事をしました。でもいま実際に実現しようとしていて、本当に夢みたい」というようなことを言っていました。いちオタクの推察になってしまうけれど、ここで期待したことが叶ったことで、それが廣瀬大介さんとの共演だったことで、赤澤さんはエーライであんな風に一歩を踏み出せたんじゃないかな、と思いました。勝手な妄想ですけど。

 

そして2020年12月25日、赤澤さんがゲームでも三好一成くんのキャラクターボイスを担当することになりました。ことの成り行きがあまり良いことに起因してはいないので喜びづらかったけど、すごくすごく嬉しかった。

また赤澤燈さんと廣瀬大介さんが同じステージの上で隣に立っていられる理由が出来たような気がしました。これをもって、赤澤燈さんにかかった"呪い"は解けたんじゃないかと思います。赤澤さんは、紛れもない自分の力で呪いを解いたのだとそう思いました。それが夏組で、しかも三角くんと一成くんという関係性なの、本当に奇跡としか思えない。赤澤燈さん、すごすきる。

 

これから先、赤澤さんの願い事が全ていいように叶って、嬉しいこと幸せなことばかりだったらいいな。ずっと笑っていてほしいな。赤澤さんの通る道全部が青信号だったらいいのに。表題のほくほくのさつまいもはそんなあったかい気持ちです。

 

ちなみに、2018年くらいに赤澤さんはもう一度演りたい舞台としてメサイア暁を挙げていて、本当に強くてかっこいいと思いました。この記事は赤澤燈さんを弱く見せたくてかいたものではなくて、赤澤さんめちゃくちゃ最強という話のつもりです…!