一生黒歴史

俳優オタクのメモ書きです。

舞台「オーファンズ」感想

 

すごく良くしていただいている牧島くんのファンのお姉さんに舞台「オーファンズ」のチケットをいただいて観劇させていただいたのですが、久しぶりに演劇!って感じの作品を見てぶわってなったのでお礼も込めて、感想をブログに残そうかな、と思います。感想の箇条書きメモみたいな感じです。

 

率直に、舞台を観たすぐ後ではなかなか感想が言えなくて、かなりの情報量と熱量があって受けるのにすごい体力を使う作品だな、と思いました。マチソワさせていただきましたがどちらもガッツリみれる内容ですげーと思いました。でもそこまで重すぎるわけでもなく、所々客席がゲラゲラ笑うことになるシーンが登場したりとライトな面もあって、すごく見応えがありました。横文字の名前覚えるのマジで苦手なんですが登場人物が3人しかいなくて助かりました。3人ともチャーミングで素敵でした。

 

なんかあらすじよくわかんないで一幕をみて、どうなるんだどうなるんだとかなり先を想像するのに頭を使ってみていたのですが、幕間に客席に置いてあったパンフレット?フライヤー?をみたらガッツリ一幕のあらすじ書いてあって無駄な体力使ったなーと思いました。今度からこういうの事前にちゃんと読もって思います。

書いてあった簡単なあらすじとしては、登場人物は孤児の兄弟とお金持ちの老人で、兄弟は兄が盗みを働き弟を世界から守り暮らしていた、そこにお金持ちの老人が現れる。その老人も元々は孤児であった。老人を監禁し身代金を取ろうとした兄弟に老人は自分に雇われることを持ちかける。3人の孤児たちは共同生活を送ることとなり、兄弟に豊かさと教育と愛情を与えていく。英語すごい弱いんですけど「オーファンズ」というのは多分「孤児たち」という意味っぽいな、となりました。あってるか知らんけど。

 

多分この作品の感想を思うには観る人の育った環境や家族構成がだいぶ影響すると思うのですが、私は歳の離れた妹がいる長子なのですごくトリートに身を入れてみてしまいました。

くだらないかもしれない感想からいくと私も妹にめちゃくちゃ嘘ついて騙して遊んだりするので、やりすぎたら嫌われんのかな…ってなったし、弟のためにヘルマンマヨネーズ買ってきたのに「それもう飽きたよ」って言われてるの見た時マジでしんどくて2回目観るときそのシーン本当無理で、マジ泣きそうになりました、凹んだ。でもこのシーンは、ちゃんと観ると弟がマヨネーズを買ってきて欲しい、マヨネーズが欲しいと言った時にトリートはちゃんと話を聞いてないんですよね、サインを見逃したらいけないんだな、と勉強になりました。でも飽きてたものでも思いやってもらったらありがとうって言うことをフィリップは"知らない"と言う事実もあって、もしかしたらトリートもそれを知らなかったかもしれないと思うとすごく悲しいなと思いました。我が家では感謝される立場にある両親からは多分言いづらいので、妹には私からお礼を言うことは大事にしなさいと結構厳しく言いつけているのですが、2人兄弟で生きているとそう言うことも難しいのかな、とか思いました。

まあそもそもトリートはいろんなことをフィリップに教えておらず怒られるので、これもその中の一つかもしれません。でもマジで正直1番凹んだシーンなのでどちゃくそ覚えています。

 

トリートの「遠くに行かないで欲しい」「ずっと一緒がよかった」という気持ちが本当に心が痛くなりました。常に寂しくて、不安で、それでも生きて行かなければいけなくて、最初のシーンでフィリップの取り留めのない話を聞くトリートは間違いなく愛に満ちていて、それでいて自分の話もきいてほしい、対等で、家族だな、と感じられました。ひねくれているようですごくまっすぐで、トリートに惹かれたハロルドの気持ちがすごく分かるなぁと思います。与えられなかったものを与えることの難しさ、ハロルドはあの2人に何かを与えることに執着していましたし、与える方を教えるとこで2人に与えられる人間になって欲しかったのかもしれない。ハロルドに愛を与えられたからフィリップは最後にトリートに愛を返すことができたのではないかとも思います。

 

富と愛という1番わかりやすいものを2人に与えていく老人、それによって変わっていく2人、いい変化ばかりではないように見えるかも知れないけれど、どれも人間らしさだと感じました。

 

与える与えられる、愛される、愛す、難しい話だけど単純に描かれていてすごくよかったです。

 

そばにいて欲しいから与えられない、際限なく富と愛を与えること、どちらにと紛れもなく愛は存在していて、それを一心に受ける牧島くんがほんとうに光のようでした。演技めちゃくちゃうまかった。

2回観劇させてもらいましたが、終わった後にもっとみたいな、とおもいました。

豊かであることは貴重で偉大、そしてオーファン、孤児であることは最初からそれを奪われていて、それでも生きていくことはどここで誰かに与えられ続けてきた奇跡の積み重ねで、それはお金だけでなく人と接していく中で例えば周りの友人や家族が私に優しくあるためにとってくれた行動や配慮全てに私は生かされていて、それを返していけるよう忘れないでおきたいな。という気持ちになりました。

 

隣か斜め前の席にめちゃくちゃでかい人いてこの人めちゃくちゃでかいな、と思いました。よくよく考えたらあれはspiさんでした。(笑うところ)