一生黒歴史

俳優オタクのメモ書きです。

歌舞伎初心者がSANEMORIを観に行った感想


Snow Manの舘様こと宮舘涼太さんがご出演されているということで、初春歌舞伎公演 市川團十郎さんの襲名記念プログラムSANEMORIを観劇しました。
伝統芸能に触れるという演劇体験はなかなかないので、感想を残しておきたいと思います。
ちなみに私は若手俳優厨兼佐久間担、舞台だけは年間100公演近く見ていると思いますが歌舞伎は完全初心者、歴史全くわからん、前回のABKAIは観劇済みという状態で、今回はイヤホンガイドを利用して観劇しました。

まずはざっくりとした感想なのですが、とにかくめちゃくちゃ良かったです。観て良かったなと心から思いました。
舘様の先天的なセンスの良さと磨き抜かれた根性が歌舞伎というフィールドで存分に燃えたぎっていました。
市川團十郎さんの襲名というきっととても大切な公演でジャニーズのアイドルがこの番手をいただくというのは、ファンとしてもそれに応える購買をせねば…!と思いますし、このように感想をネットに残すことなどにも前のめりになって行きたいとは思っていたのですが、なんかそんなことせんくても舘様が既に説得力のあるお芝居をされていたと思います。もう一生この勝手に進んでいく偉人たちの追い風としてそよそよ生きていきたい。
話戻りますと舘様めちゃくちゃに出番あるし多分あれすごくいい役なんだと思うマジで、めちゃくちゃやばかったです。ぜひ観るべき。ジャニーズでアイドルをするというのはタレントの中でも最前線でトップクラスであることだと思うのですが、やっぱり一流の人ってこういうことが出来るから一流なんだな、とマジで思いました。もうこれしか言ってないけど本当にすごかったです。すごくてすごい。

ここからは簡単に項目を分けて感想を…

・イヤホンガイド
上演中片耳につけると解説が聞こえるというものです。この楽器の音がこれを表しているや着物の色、帯のゆい方による演出も教えてくれるので、私はすごく借りて良かったと思いました。演者さんの名前やストーリー解説もあり分かりやすかったです。
私は受け取りがスムーズなのがいいので事前予約しましたが予約しなくてもスムーズそうでした。事前予約した方が謎に何十円か安かったです。

・ABKAIとの違いについて
ABKAIでは海老蔵さんが実盛/義賢を演じていたので、義仲の出生を守ってくれた父親のような存在が2人いる、的な印象があったり、だてあべだったこともあり義仲と光盛の絆も強く印象に残ったのですが、今回は團十郎さんが実盛を、舘様が義賢/義仲を演じることでより「SANEMORI」という演目において実盛が主人公としてくっきり浮かび上がってきたような気がしました。義仲と光盛の役者の番手が違うことにより義仲と光盛よりも実盛と光盛の関係が印象強く、義仲の忠臣の中でも光盛は特別だけども複数いるうちのひとりとなっていて、義仲のカリスマ性がより広い範囲に効いているように見えたと思います。あとは義賢と義仲を一人が演じることでこの物語の中で実盛が義理堅く守ったものが源氏の白旗であったことがよりくっきりとして、最後の白旗を振るシーンの印象深さたるや、客演として迎えられた宮舘涼太さんであることも、役者さんたちご自身にも歌舞伎であったり家族であったりSnow Manであったり守るものがあることが背景として見える部分が随所にあった気がしてきたことが全部あの白旗に詰まってる気持ちになってアツくなりました。

・舘様の義賢
めっっっっっっっっっっっっっちゃよかった。
死に物狂いというのはこういうことだと息をのみました。
シンプルに大技っぽい立ち回りが沢山で、これが歌舞伎参加2回目(タキカブは抜きにします)だなんて誰が思うという感じで、“気合”って感じでした。舘様さすがすぎる。生半可じゃなかったです本当に。立っているだけで真剣なまなざしが伝わってくる、マジで感動しました。
素人調べですがこの義賢最期という演目をやるというのは物凄くすごいことらしく、それを立派な実力で返したのでは、、、!と思いました。
「ハァ、ハァ、」と台詞に自分のリアルな吐息を混ぜるようにして死に物狂いで戦う様子が、Jr.時代に前が見えなくなりながらがむしゃらに汗をかいて守った経験などと重なったりするのかな、今もがむしゃらであることが皮膚にびんびん伝わってきて、ぐっときたりしました。
立派に死にますが、戸板倒しなど滝沢歌舞伎で培ったことが活かされていることが宮舘さんの過去も肯定されていて、義仲としてステージにカムバックするところとパンフレットに書いてある宮舘さんのプロフィールが入所の次の行がデビューなこととかと私の頭の中でつながってアツくなりました。

・義仲かわいい
義仲、可愛かったです。
人が彼に付き従うのが彼の生まれだけじゃなく彼自身のカリスマ性?的なのにあることが舘様の演技から伝わって説得力があるように感じましたし、以前観た時は殺陣のシーンもお人形さんみたいでかわいい!と思ったのですが(普段観ている殺陣と違い型があるのがそのように見えました、型通りに見えているということなのでかなり良い意味です。恐らくこれは私が人生で初めて歌舞伎の立ち回りをみたことが原因だし、表現の正解があれば教えてください)、今回はそのようには感じず、かた通りなだけじゃなくてそこにその役として生きている感じが強かったと思います。どちらも好きですがステップアップを感じてすげー!と思いました。
そしてやっぱり最後の白旗を振るところ、マジで良くてあの時マスクの中で口開いてたんじゃないかな…マスクあって良かった…と思いました。宮舘さんって私からすると歳上なのですが、時折こうして若者としてがむしゃらにしがみついていくところに希望を感じます。

・歌舞伎を観るという演劇体験
とても楽しかったです。舘様が大技みたいなのをバンバン決めているのをみて流石なんでも出来ると思いましたが、トラディショナルなことをするのに柔軟な適応力が求められるのって相反していて面白いなと感じました。
普段観ているエンタメ性の高いものとは全然違くて、でも演出にセオリーがあるところとか、役者さんの背景が役に活きてくるところなどなどが普段観ているものと重なりまして、これを基盤に普段楽しんでいる演劇的なものがあるんだな〜と思って色々考えてしまいました。敬遠しがちだけどこういう"芸能"の根っこをここまで発祥当時と絶対近いんだろうなって形で、かつ柔軟に残しているひとたちがいることってとてもすごくてありがたいなと思いました。
舞台美術も素晴らしくてもっといろんなものがみてみたいと思いましたし、まだSANEMORIの観劇予定もあるので次観るまでにもうちょっと分かりたいな…と思って帰り道に歌舞伎座で売っていた書籍を購入しました(https://amzn.asia/d/cqxa9cc)、面白いです。


なんかもっといろいろ思ったんですけど忘れたので、またもう一回だけ観ようと思うのでその時や思い出した時に追記しようと思います。
とにかくすごい素敵な公演でした。心の底から観に行って良かったです。

身内の推しの解釈を確認するために舞台アナザーカントリーを観た

 

2022年6月26日、5.6年付き合いのある和田くんのファンをしている身内からこのようなLINEが届きました。

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我こそは探究心旺盛な腐女子、とりあえず「アナザーカントリーとはなんぞや」とWikipediaに聞いたところ

『アナザー・カントリー』は、1981年初演のジュリアン・ミッチェルの舞台劇およびそれを原作とする1984年のイギリスのドラマ映画。1930年代のイングランドの全寮制のパブリックスクールを舞台に、同性愛や共産主義に傾倒していくエリート学生たちを描いている。

とのこと。

イングランドの全寮制寄宿男子学校」「同性愛や共産主義に傾倒していく」「エリート学生たち」私のルンがピカっと光りました。流石身内のおすすめ、やばい。萩尾望都先生や竹宮惠子先生、中村明日美子先生のその手の作品を一通り読みちぎって生きてきたわたしはとりあえず身内とのLINEに戻り、ワンチャン行こうかなみたいな感じで前のめりに話を聞いたところ、「推しの左右を確認したい」「観劇日に初対面の若いオタクの子と交流したが、流石にその話は遠慮してしまったので、できたら絶対に確認したい」ということのようでした。絶対にその議論に参加したい。

オタクなのでとりあえずチケット流通センターを開き、覚えたての作品名を打ち込みました。すると底値5000〜6000円程度で出回っていたので、

 

 

 

 

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みてきました。

なんなら

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友達(佐藤新担)を1匹釣っていきました。いつもありがとう、これからもよろしく。

 

以下、身内の推しの左右を確認しに劇場へ足を運んだフッ軽観劇オタクによる舞台「アナザーカントリー」の簡単な感想です。(左右についてはちょっと個人的すぎるので身内にLINEしました)一回しか観てないのと13列目とかから観たので表情とかまでは分からんかったので大目にみてください…

 

戯曲らしい言い回し盛り沢山で、すごく面白かったです。展開も良く出来ていて噛み合っていたし、それぞれの若さゆえの揺らぎ、今の時代では考えられない政治や革命、戦争が非常に彼らの近くにあり、成熟してないゆえの真っ直ぐさでそこへ向かっていくさまが眩しく自分が政治経済に全く無関心であることについて若干考えさせられました。とくにジャッドとデヴェニッシュの対比が分かりやすく、「自分で考えること」の強さを感じた気がします。

 

1番印象に残ったのは、消灯時間を過ぎても懐中電灯を使って読書して12個も懐中電灯を没収されているというジャッドが、「消灯!」という大衆性の象徴のような人物の声によって暗転しても光の下で本を読んでいるシーンだと思います。例えどんな暗闇の中でも自分という光を失わないというジャッドの不屈さを象徴していたように感じ、その後もたびたび大事なところで暗転してスポットライトとしていたり、月明かりを思わせる照明のシーンなどもありすごくぐっときました。最後にベネットとジャッドが横並びで客席の方を向いて座るシーンなんかは2人のこれからがそうであるように強く照らされていて、それが私にとってこの作品の全てだったように感じました。ほんとうによかったです。

 

第1章(?)について

はじまった瞬間(幕が開いた瞬間というのが正しいかもしれないけどよみうり大手町ホールのため幕がなかった)、鐘の音が聞こえてきてメサイア厨の心臓が止まりそうになりました。何度聴いてもこのタイミングの鐘の音にはどきどきしてしまうものだなと思います。この鐘の音が重要な意味を持っていたことに全く気づいていない私は身内に対しあらかじめ言っておいてくれてもよくない!?と思うなどしました。

まずはとんでもない美少年、友人の推し和田くん演じるベネットについてから。和田くんのことはSexyZoneのライブにお邪魔した際に拝見したぶりで、スポットライトを劇場というフィールドで浴びる彼をみるのは初めてでした。絶対にこの寮の風紀を乱しているに違いない風貌で登場した友人の推しに対する感想としては、まずはやはり「顔が良い」に尽きます。神様からのギフトデカすぎる。くるくるの金髪がぱっちりしたおめめ、長いまつ毛、薄い唇や細く通った鼻筋、女性的ともいえるその顔立ちに本当によく似合っていたし、線の細い彼のスタイルにパブリックスクールの制服は余りにも輝いていて、「最高」でした。びっくりした。

そして演技評価の高かった鈴木大河くん、こちらも滝沢歌舞伎でしかみたことがなく彼だけにメインでスポットライトが当たるのを見るのが初めてでしたが、評判通りマジで芝居上手かったです。聞き取りやすい低く太い声に内包的な感情がよく篭っていて、物静かなぶっきらぼうなのに意志が強く、流石ジャニーズ、顔が良いしスタイルも良くて、本当に眩しかった。なによりベネットの横に立った際のビジュアルバランスがとても良かった。何もかもが違く見える2人がきっとこれからの未来では得難い友情をこの学舎で築いていくに違いないとこれからの展開にワクワクしました。

そしてたわちゃんが出てくると、「この人は確実に学年代表だ…!」と思いました。オープニングで一瞬登場した際メガネかけてないのにそう思わされたし、実際にそうでした。現代でもあの見た目は生徒会長やと思う。ストーリーが始まってちょっと大柄なキャラが内気そうに現れた際には「確実に父親が有力者」と思わされるなどしました。ここには全寮制のストーリーに必要なピースがテンプレで用意されていました。

そして登場人物たちの何となくの人となりや置かれている状況や持っている思想などがわかる会話がなされ、作品は第1章の終わり、最初の鐘の音の伏線回収に向かったようでした。舞台HPのあらすじに物語の始まりとして記されている同性愛者であることを教師に見つかり自殺を図った生徒はメッサい音を立てていた鐘の下で首を吊っていました。自分がこの10分程度観てきたものに一気にまとまりが出たような感覚になり、面白いな〜と思いました。

 

叔父上とのお茶会について

このシーンすごい見応えあって良かった。流石だった。

生徒4人が壇の周りを歩き回る際、みていると同じ方向を向いて進んだと思えばすれ違う、それぞれ個々の思想を持った人間たちの会話を体現しているように感じて(合ってるかは知らんけど)面白く鑑賞しました。同じレーンを歩いている人とは同じ向きに回っているはずなのに上記の意味で同じ方向を向くことがないのも面白かったです。内側レーンをベネットとジャッド、外側レーンをドナルドくんとメンジスが歩いていたのはオチの暗示だったのでしょうか。メインキャラとサブキャラの棲み分けなのでしょうか。気になりました。

また、主人公たちが規律や同じ方向を向くことを求められることに苦しむと言う内容のため舞台セットが全て四角く規則的に作られているのかなと思っていたのですが、ここで出てくるサンドイッチを置く台だけが丸で、それをとびきりの美少年と形容されたウォートンが運び入れ、ベネットが片づけたことには意味があるのかしら?考えすぎ…?とおもいました。

 

サンドイッチ

上記の事柄からウォートンとベネットが「同じ」なのではと少し思ったのですが、もしそうだとしたらベネットがサンドイッチを食べてしまったのは親友に近づいている同類にお仕置きをしたのかしら、などと思ってしまいました。かわいい。自分にはめっちゃ脈なしなのに急にとられたらなんかやだよね、すきな人いても。

 

ジャッドとベネット

なんなの〜〜!!どっち〜!!

ベネットが好きな人ができたってジャッドに言うシーンで、「お前は本気でたった1人に恋をしたことがないから〜」みたいなセリフを聞いたとき、もしジャッドがベネットに対して実はそう思っていて、でも好きな人がいると打ち明けたら誰だってなってバレてしまうかもしれないから誰のことも好きじゃないふりしなきゃいけなくて、1番大好きなたった1人の相手にそんなこと言われてるんだったらどうしようと思って何故か私が客席で傷ついてしまいました。劇中何度もこういうことが原因で無関係な私が客席で傷つきまくってしまいました。ジャッドは思想や大義に友情を持ち込むのを嫌としていましたがベネットは友情に肉体関係を持ち込むことをタブーとしている気があり、そこもまた難しい………なんなの〜!!

ここについてはSexyZoneの名脇役をBGMに身内と真剣に議論中です。(私はSexyZoneのコンサートで名脇役を聴きながら恥ずかしいのですがBL漫画のことを考えて号泣してしまったことがあります)生きてて楽しい。とりあえず上記の内容を和田担に伝えたところ、序盤にジャッドがベネットに「お前も誰かに振られることがあるんだな、俺以外に」という台詞があるので、ベネットは少なくとも1回は誘ってジャッドが断っている、一線を超えてしまったら友達には戻れないし、ジャッドはベネットと関係を持つことで自分が蔑視している彼らと"同じ"になりたくなかったのではないかとの見解、本当に絶対にそう、本当に絶対にそう。身内すごい。

 

じゃあ何故ベネットと友達なの?

2人で話し合った結果、頭が良く柔軟で自分にないものを持っており、なにより顔がタイプだったのではというところに落ち着きました。(異論は認めます)

ジャッドに監督生になって欲しいと頼む時、ベネットは支配体制にジャッドを加わらせることは大事な信念を犠牲にさせることだと理解していて、メンジースのように「ちょっと我慢するだけ」とか絶対言わなかったし、ジャッドに失わせる前に軍事教練でことを起こして自分が先に失った。あんなことしてくれる友達なかなかいないよね。ジャッドもベネットが自分に注いでくれているものの大きさがわかって、それでいて友達で、それがああなったと思うと本当に許せないな…………

 

アナザーカントリーとは

真逆の人間同士が閉鎖的な世界でマブダチになる、下妻物語的な友情がアツかったです。"アナザーカントリー"は下妻でいう東京でアナカンでは結果的にロシアだったのか、ロシアから見たあの寄宿学校だったのか、寄宿舎時代からみたロシアなのか…そんなことを思いました。

スラングで言うとanother countryという言葉には無関係な余所者の口出しというような意味があるようだけどここでそれが関係あるのかはちょっともうわからないです、でもここじゃないどこかという意味の方がしっくりくるなと思いました。

 

最後のシーン

同性愛者であることが不本意に公表されたベネットにジャッド寄り添って座るシーン、同じ方向を向いて座る2人を意志のメタファーになる(と勝手に私が思っている)暗闇の中の光が照らしていて、この友情もきっと誰が暗くしたって光り続けるものなんだと思ったし、ジャッドという人間がただ膝と膝がついてるだけで寄り添うという愛情表現を知っている、ちゃんと人並みに愛されたことのある子供だったことにあったかくなりました。

 

たわちゃんすごい

たわちゃんはすごい。本当にすごい。メンジースのやな奴さがこの作品の肝だよね。それがKGBのスパイになる未来につながるわけだ…となりました。

何よりこんな役を本当に良い人なたわちゃんにやらせることがもうあり得ない、超性格悪いなとおもった。

 

とりあえずまとめ

考察好き観劇オタク、ほんっとうに素敵な作品がみられてうれしいです。

よみうり大手町ホールには以前SLANGという舞台で通ったり、先日お友達に招待してもらってひりひりとひとりを観劇しに来ていたのですが、その時に友人がこの劇場で見る舞台が全部面白かったみたいな話をしていたことを客席についた時に思い出して、今までこの劇場に響いたお芝居や拍手が全部天井や壁に染み込んでいるような感覚になってエモくなりました。

観た方がいいと声をかけてくれた身内に感謝です、あと定価じゃこんな気軽にみなかったと思うから値引いて譲ってくれた方ありがとうございました。アナザーカントリー、めちゃくちゃ面白かった!

映画「ミッドナイトスワン」の感想

遅ればせながら観ました。
私は家の4Kテレビで観ましたが劇場で観た方が何倍も良いんだろうな〜と思いました。
(でもまあ私は特に深い理由もなくSMAPがそんなに好きなわけではないので、今過去に戻れてもお金を払って映画館では絶対観なかったとは思います。)

いろんなところに仕組みが散りばめられていて面白かったのでなんとなくのど素人の感想を残します!

 

まずりんと一果の対比、すごかった。
最初方のバレエレッスンで一果ちゃんが無表情でりんちゃんは明るい笑顔なのが印象的だったけどそれがどんどん逆になっていくのがすごい。「バレエを取ったら何も残らないのに」と言われた時のりんの表情。無表情も立派な表情だと思わされる感情表現でした。
途中で屋上での「なったよ」「なってないよ」を挟むのも良かった。あの時のキスが2人の明確な交差点なのかな。漫画の累のキスすると入れ替わるみたいなのをおもいだした。

 

あと部屋の暗いネオン側と部屋の明るい窓側の対比がすごい。
最初に凪沙は一果に「空いてるところどこでも好きに寝て良い」と言う、それで一果が選んだ場所が部屋の中でも印象的に描かれるキッチン、キッチンは暗く狭く、窓の向こうにはネオンが輝いていて、きっと今いる世界を明確に表すために意図的にネオンを置いているのだと思うけど、くっきり印象付けられる。で、前述の一果と凪沙の距離が縮まってきて一果がりんが言うところの「明るくなった」とき、一果が目を覚ます場所が部屋のリビング側、きっとベランダに面した大きい窓があるところで白く眩しい日差しが差し込んでいるのが、明るさの差を出すためにあえてキッチンは夜を印象的に見せているからなのか、あの朝のシーンで一果が、凪沙が変わったことが眩しくわかる。野菜を食べなさいと言ってくれる人がいることも愛だったと感じさせられる。
先述の一果とりんが交差していくと同時に一果ちゃんの生活の場所も部屋の明るい方へ移動していく、すごい。
最初はこんにちはとかありがとうございますも言えなかった一果がなぎさの愛情を受け止め始めて、一果の肩で泣くりんに頭を寄せる愛情表現をできるようになったときは思わず息を呑んでしまいました。
凪沙と一果の再会は衝撃的なシーンでしたがあの部屋は日が差して明るかったような気がするので、もしかしたら2人とも幸せだったのかなと思いました。

 

観る前に勝手に凪沙は最初から一果に愛情を持って接するのかと思っていたけど、そうじゃなくて結構びっくりした。徐々に関わって行くのが本当によかった。
「なんで私だけ」のシーンなどでそれぞれを線引きをしていた印象があるのですが、なんの交わりもなくただ同じ箱で暮らす全く別の人間だったなぎささんと一果ちゃんが、バレエ教室からの帰り道に一果を後ろから抱きしめる凪沙が言う「私達ちみたいなのは」で同じだったのだと感じさせられる、その後に凪沙の職場から同じ家に「帰ろう」って帰ったり、一緒のダンスを踊ったり、どんどん2人が同じになっていく美しい時間が流れる。そこに老人が現れてその時間に期限があることを突きつけられるの流れの緩急がすごくてジェットコースターだった。そこの白鳥の湖のリンクやばい。全然短い一瞬の出来事だけど、ふたりはこの時のことをずっと思い出すのかなと思えた。
そして最後、ラストシーンでは一果が凪沙に、凪沙が一果に、2人で一つの人間になったように感じさせられる。すごい。

 

あと言葉の説明がなくてもわかるように出来ているのかな、っと思ってそこもすごく面白かったです。
タイが写れば何をしに来たかは言葉にしなくても分かるし、あの廊下をあの格好のあのカゴ持った人が歩けば凪沙がどんな仕事しにきたのか感じざるを得ない。いらない説明台詞が何もなく、状況で全て解る様に出来ているの画の力もすごくすごいのかなと思いました。身分証とかがふとしたときに現実を突きつけてくるのが自然でリアルでエグい。すごい。

演技面も、中盤で髪を切ってめちゃくちゃ草彅剛やん、ってなるんだけど、そのあと見せる笑顔が凪沙そのもので美しいと感じました。
あと一果ちゃんの涙が流れていないのに心が泣いていることがわかる表情が素晴らしく良かったです。バレエで心が動かされる体験も初めてでした。見惚れてしまう。
個人的にはりんちゃんがすごく本当に好きでした。

ピアノの劇中曲のパワーもすごい。サントラ聴きたいと思いました。

 

遅ればせて鑑賞したけど本当に良い映画でした、地球上の人間全員に幸あれ

ほくほくのさつまいも

赤澤燈さんのファンをして6年くらい、赤澤さんの役者キャリアの中では短い時間だけれど、6年間というのは子どもが小学校に入学して卒業するまでの年月と同じで、いろんな出来事がありました。

ここでは桜が4回咲いたり散ったりを繰り返すあいだに、客席から赤澤さんをみていたオタクが感じていた呪いが思いもよらないことをきっかけにとけた気がした話を書いてみようと思います。

 

ことの発端は「メサイア暁乃刻」。赤澤燈さんはメサイアという作品に携わる間ずっと、当たり前にメサイアである廣瀬大介さんと一緒に卒業公演を迎え、千秋楽のカーテンコールでは2人並んで卒業衣装を身につけて花束をもらうものだと、そうごく自然に当たり前に思っていたと思う。それが廣瀬大介さんの声優への転向に伴う事務所替えとかのあれこれがあったのか、本当にタイミングがわるく、叶わなかった。赤澤さんはひとりで卒業公演をした。それでも千秋楽のカーテンコールには廣瀬大介さんがきてくれて、崩れて泣きじゃくる赤澤さんに花束を渡してくれて、2人並んで千秋楽の幕を下ろすことができた。幸せだったろうなと思う。生きているとたまにこういうどうしょうもないことというのは起きてしまうものだけど、赤澤燈さんにとってこれは、あまりに辛かったとおもう。

 

赤澤さんは、この暁乃刻のDVDは手元にあるが、怖くて一度も観たことがない、と2020年の5月時点で仰っていました。もう2回ほど桜が咲いて散っていました。それでも鐘の音を聞くとすごくこわい。と。3年前の出来事を、未だ鮮明にこわいと思っているということがどれほどのことか、本当に、喉の奥がきゅっとなりました。公演当時、「もうやりたくない」と開演前に袖で泣いてしまったことがあったともききました。

赤の他人、赤のファンの私が勝手に解釈するに、赤澤燈さんはこの作品で「当たり前にそうであると思っていたことが、叶わなかった」という現実を経験してしまったのだと思いました。それ以来、公の場で大きく目標を公言する、ということが極端になかったように感じます。私は、今も鐘の音が怖いように、たまに見える脚の傷がもう消えないように、赤澤さんは、何かに期待して、それが叶わないことに対しても恐怖を感じているのではないか。そう解釈していました。

 

少し話は変わるけど、赤澤燈さんのTwitterのアイコン遍歴について触れたいと思います。

赤澤燈さんのアイコンは、メサイア翡翠ノ章の期間中、メサイアである廣瀬大介さんとお揃いで稽古場での2人のツーショットにしていました、たぶん。(天使のようにかわいい写真です) それを公演終了後に元々廣瀬大介さんのアイコンだった当時のTwitterの初期アイコン、えんじ色に白いたまごのものにふたり一緒に変えていて、鋼ノ章が終わって深紅ノ章が公開されてもずっとそのまま。その後の2016年のバースデーイベントでもこのアイコンについて触れていて、「いつまであれなの?」という話題になった際、だいにゃんは「もう今日変えようよ」と言っていましたが赤澤さんが「卒業したらかな」と、変えたくないようでした。赤澤さんにとって廣瀬大介さんとたまごのアイコンがお揃いであることはすごく大事なことのようでした。

しかし先述の通り思うような形での卒業ではなかったからか、メサイアという作品から「卒業」してもずっと、赤澤さんのアイコンはたまごメサイアのたまごでした。廣瀬大介さんのアイコンも。

 

それが2019年の夏、MANKAI STAGE 「A3!」〜SUMMER 2019〜通称エーステ夏単の稽古期間に急にこの作品で赤澤さんが演じる三好一成くんのキービジュアルにアイコンが変更されました。

めっっっっっっっっっちゃびっくりした。

同厨のみんなもみんな「エ!?!!?!?!!!?」ってなってた。

でも今思えばこれが呪いが解けていく一歩だったのかな。と思います。

 

その後もう一度桜が咲いて、また夏が来て、即興2人劇、サイオーガウマの配信がありました。なんとお相手は廣瀬大介さんです。本当に嬉しかった。

そしてその後MANKAI STAGE 「A3!」Four Snasons Liveが開催されました。最終日、液晶に映る花火を背に赤澤さんが「またこの5人で花火が観たい」って声に出して仰ったとき、マジで泣きました。すごく勇気がいった言葉だったように見えて、でも赤澤さんがまた不確定な未来の出来事を公の場で声を出して願えるようになったことが本当に嬉しかったです。これから先、赤澤さんの願うことの全てが叶ったらいいなと思いました。

サイオーガウマのDVDの特典映像の中で、「お話をいただいたとき、(廣瀬大介さんとの共演は)難しいと思ったので、軽くお返事をしました。でもいま実際に実現しようとしていて、本当に夢みたい」というようなことを言っていました。いちオタクの推察になってしまうけれど、ここで期待したことが叶ったことで、それが廣瀬大介さんとの共演だったことで、赤澤さんはエーライであんな風に一歩を踏み出せたんじゃないかな、と思いました。勝手な妄想ですけど。

 

そして2020年12月25日、赤澤さんがゲームでも三好一成くんのキャラクターボイスを担当することになりました。ことの成り行きがあまり良いことに起因してはいないので喜びづらかったけど、すごくすごく嬉しかった。

また赤澤燈さんと廣瀬大介さんが同じステージの上で隣に立っていられる理由が出来たような気がしました。これをもって、赤澤燈さんにかかった"呪い"は解けたんじゃないかと思います。赤澤さんは、紛れもない自分の力で呪いを解いたのだとそう思いました。それが夏組で、しかも三角くんと一成くんという関係性なの、本当に奇跡としか思えない。赤澤燈さん、すごすきる。

 

これから先、赤澤さんの願い事が全ていいように叶って、嬉しいこと幸せなことばかりだったらいいな。ずっと笑っていてほしいな。赤澤さんの通る道全部が青信号だったらいいのに。表題のほくほくのさつまいもはそんなあったかい気持ちです。

 

ちなみに、2018年くらいに赤澤さんはもう一度演りたい舞台としてメサイア暁を挙げていて、本当に強くてかっこいいと思いました。この記事は赤澤燈さんを弱く見せたくてかいたものではなくて、赤澤さんめちゃくちゃ最強という話のつもりです…!

 

オタク、「推し、燃ゆ」を読んだ (感想)

若手俳優のオタクをしている私はオタクをテーマにしたコンテンツが非常に好きで、小説「推し、燃ゆ」も勿論例外ではなかったので早速読んでみました。

通勤と休憩時間、計1時間半くらいで読了しました。文学ジャンルに詳しくないけれど、ライトノベルなのかな、すごく読みやすかったです。

 

以下簡単な感想。

 

面白かった。面白かった大部分は文章の力、圧倒的な迫力とみずみずしさ、小説としての構成の素晴らしさにあり、ストーリーはその2点をより魅力的にみせてリアリティをもたせる役割を担っているように感じました。全てが最高な方向に作用していてすごかった。バランス感覚というかもうフルスロットルな感じがしました。

この物語を読んでオタクであるわたしは意外にも推しが燃えたという出来事ではなく、主人公である少女が大人になっていく過程に惹かれたように感じました。

勿論びっくりするほど"あるある"に満ちていたし、共感する部分や友達に似ているな、と思うところがあったり、手にとるようにその状況を思い浮かべることができたのも楽しかったです。ただオタクがこの本を読むのはつらすぎる。滑稽で辞めたい。つらい。もう誰も燃えないでほしい。

 

主人公が推しを推すことを「背骨」と形容しているけど、この「背骨」はきっと誰にでもいろんな形で存在すると思う。勿論推しを推すであったり、社会の中で働いて功績を残すこと、美味しいご飯を食べること、お洋服を着ること、少年漫画の主人公ならスポーツに打ち込むことかもしれないし、いろんなことを「背骨」にして生きている人がいて、「推しが燃える」という出来事をきっかけに主人公の背骨が揺らいでいくさまが描かれていて、これは誰にでも起こり、共感し得ることだと思いました。

なのでどちらかというと問題はオタクの方が度合いやスタンスの違いで共感が難しいのかもしれない、というところになりますが、主人公は端的に言えば推しを推すということを背骨としているけど、その「推す」という行為に対して主人公の解釈が明確にあって、主人公は「推す」ことではなく「推す」の中にある選択や行動、感覚、どのような受動能動を背骨と呼んでいるのかがよく分かり、「推す」を定義づけて描写していないところもすごく良かったです。わかりやすく言うとわたしの友人の中にもCDを1枚買うことを背骨にしている人もいれば、主人公のように50枚、上を見れば1000枚単位を背骨にしている人もいます。その中でも主人公は購買の度合いではなく感情に重きを置いていたのがとても良かったです。

※リアルな話だとこの主人公は購買や発券への取り組みから察するに、「ザラに居る小物」として何者でもないと思われ、そこもまためちゃくちゃ現実的で辛い部分となります。

 

少女が大人になる過程を描く作品は沢山ありますが、その過程で起こる「自分を構成している要素を知る」という出来事がわたしは好きです。

映画「レディ・バード」では自意識過剰な主人公が自分を構成している要素が自分自身だけではなく、仲の悪い母親や自分が住んでいる大嫌いな田舎も含まれているのだということに気付いていき、主人公が家を出てNYの大学にいくシーンでは母娘の絆や街の美しさを感じることができます。

「推し、燃ゆ」では、「推す」ことを背骨としていた主人公がその推しという存在が「燃えた」ことをきっかけに自分のやってきたことというのには自分のやらなかったことも含まれるのだ、ということに気付いていきます。読んでいる私自身の立っている場所にも同じことが言えると感じましたし、推すという行為は圧倒的な能動なのにそのような感想を持つことも面白いと感じました。背骨、生きること、死ぬこと、燃えること、燃えたあとのこと、主人公を囲む環境や出来事の全てが「推しが燃える」ということに結びついていくのが本当によくできていてすごかったです。(ネタバレしたくないのでこの書き方に留めますが本当にこれはすごいので是非読んで欲しいです。)

 

主人公視点で語られていく物語の中で、質感が手にとるようにわかるあまりにも描写に長けている文章も、主人公自身に文才があるという設定によって作者が書いたことではなくより主人公が考えていることとして入ってきたし、ちょくちょく主人公の性質を描写していくことでつぎはぎのような主人公の感情にもより情緒が生まれているように感じました。雨が降ることと洗濯物が濡れることが結びつかない、という人はオタクに多いのではないかと何となく思いましたし(お金を使ったらなくなる、ということを理解していない人間が殆どだからです)、推しの瞳から感情を感じて、そこに生を見出す、ということも同じように思いました。

 

余談ですが私はアイドルという存在には結婚ということはほぼほぼ諦めたほうがいい、結婚しても推してもらえるようなアイドルだけが結婚してもアイドルで居ることができる、と思っています。アイドルと結婚したいとなんか1ミリも思っていなくてもです。それだけ推しを推すという行為で擦り減るものは膨大で、そこから捻出されたものでおまんまを食うのであればそれなりの対価があると思うのです。

 

推しが燃える、人が燃える、推しが人になる。

 

その過程が凄まじかった、とてもいい本でした。

若手俳優オタクの現場に行くカバンの中身を記録する2021

なんか鞄の中身記録しておくと面白いよ!って言われて面白そう!って思ったから記録しておきます!

現在怪盗探偵山猫に通っている俳優オタクの現場に行く時の持ち物です。荷造りついでに写真を撮り、布団の中で文字を書きました。

 

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携帯、イヤホン、チケホル、キーケース、充電器、マスクケース、ポーチ、双眼鏡、ミンティア、鏡、ワセリン

が基本毎日入ってきます。席によってはオペグラ要らなくてでかめの化粧ポーチがはいっていたり、今だとフェイスシールドが席に置いてあるものだと観にくかったりするのでメガネタイプのものを持参していたりします。怪盗探偵山猫はステージと客席の距離をかなりとっているのでオペグラが必須ですが、普段はあまり使わないことが多いです。最前オペラという言葉もありますが、私は肉眼で表情が観えれば使いません。赤澤さん単体ではなく周りとの立ち振る舞いもみたい派です。

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この辺は基本的に何があっても持っています。仕事にもお出かけにも鞄に入っているメンツです。鞄が小さすぎる時は携帯と鍵とイヤホンは服のポッケで、残りが鞄に入ります。行った先で充電ができる場合や短時間の外出であれば充電器も置いて、最悪ポーチも置いてミンティアと目薬と涙袋ペンだけ鞄に入れます。

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携帯ケースが財布も兼ねていて、クレカと身分証を入れて持ち歩いています。基本的に全てキャッシュレスで生活していて、物販が現金だけの時は財布を持っていきます。高見えしそうなのにニコアンドって書いちゃってるので3000円くらいなんだろうな、って思われてると思います。実際3000円くらいでした。

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モバイルバッテリーです。3COINSのものにセーラームーンのシールを貼って愛用していたのですが、セーラームーンのデザインのものが発売されたので購入しました。iPhoneXIが2回充電できます。セラムンのやつを2種類買ったので元々持っていたものと合わせて計3個をシフト制で使っています。デジチケなので心配な時は2つくらい持っていきますし、端末を何台も持っていかなきゃいけない時はコードも何個かもっていきます。元々Snow Man目当てで購入した女性誌の付録のポーチがピッタリで使って居たのですがくたびれてきたので新しいのを探していたところいいサイズが実は全然存在しなくて、つい最近このポーチがまじでジャストサイズで一目惚れして買いました。なんか有名そうな絵画がプリントされていますが、なんの絵なのかはしりません。コードは100均のが短くて丁度いいです。今まで生きてきた中でこの組み合わせが1番無くしても凹まないし鞄の中で場所とらないです。充電器も全然壊れる感じもなく長く使っています。

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キーケースは去年のお誕生日に身内にもらいました。キーケースがいいですとおねだりしたのですが、プラダのをくださってめちゃくちゃ嬉しかったです。すごく大切に使っています。

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ワイヤレスイヤホンは、色付きのが良くてSONYで買いました。オレンジと水色で可愛くてお気に入りなのですが、ケースが汚れてきました。これはどう綺麗にしたらいいのか分からなくて困っていて、AirPodsにすればよかったかな、と思っています。

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ポーチの中身はこんな感じで、ルナ、ネイルオイル、消毒液、ラブライナー、涙袋ペン、ハンドクリーム、swimmerの櫛、口にシュッてするやつ、リップ、メンタム、前髪カーラー、ホットビューラーです。ポーチは一昨年にリア友から誕生日プレゼントでもらったMACのコフレについていました。小さくてかわいくていいです。

アルコールジェルを入れている黄色い蓋の入れ物は、100均でコンタクトケースを買った時に一泊分の保存液を入れる用として付いていたものです。お友達に分けても1〜3日使える量が入ります。

お化粧直し系はマスクなので線を書き足してまつ毛をあげるだけというのがほとんどで、必要であればお粉とアイシャドウパレットを持ちます。

髪の毛が直毛なので雨の日は前髪カーラーがないと死ぬし、雨じゃなくてもマチソワ間はこれに前髪挟んでおきます。エーステとか客降りある時はコードレスのヘアアイロンを持ち歩いている時もあります。前髪にコンプレックスがあります。

口にシュってするやつはTravisJapanがYoutubeで宣伝していたので買いました。愛用しています。

ukaのネイルオイルもお誕生日にもらって使っています。貰い物が本当に多い、ありがたいです。

リップはお友達が使っていて可愛かったので、許可を得て同じものを買いました。スパイスイットアップって色だったと思います。

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小物系はこんな感じで、サンキューマートで買った布のマスクケースはご飯を食べる時にちょっと挟んでカバンに入れる用です。布なので場所取らないし洗濯できて清潔な感じがします。ミンティアはこれが1番好きで、緑茶カテキンを信じています。ワセリンはカサカサした肌に塗れればなんでも良くて、最近さくらの香りのやつを買いました。鏡はだいすきな小物作家?の清水さんがやっているおまけ星がサンキューマートから出しているものを買いました。

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チケホルはキーケースと一緒にもらったプラダのやつで、多分これはチケホルではなく財布として売っているのではないかと思います。でも渡されてすぐチケホルだと思いましたし、そういう意図でした。緑だしまじで嬉しかったです。今回はデジチケなので紙のチケットはいらないのですが、買ったブロマイドを入れておいたり、一応デコった硬質ケースをいれています。会員証を入れておいたりもできます。

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オペグラは超いいやつというわけではないですが、倍率を自由に変えられるところが気に入ってこれを使っています。銀河劇場でも東京ドームでもこれでいけます。身内は五万くらいの防振のやつ買ったりしていました。防振すごいらしいです。でも倍率変えたいからひとまずこれを使っていきたいと思います。オレンジでかわいい。

 

超忘れてたけど劇場のトイレにはジェットタオルもペーパータオルもないことが多いし、泣くかもしれないのでハンカチとティッシュも持っていきます。写真撮るのだるいのでリンク貼りますが

【しながわ水族館オリジナル】タオルハンカチ - いきものグッズ専門「いきもーる」

ハンカチは友達がしながわ水族館のお土産としてくれたこれのピンクが1番のお気に入りです。デザインがマジで最高。わざわざ検索しました。あとはタキシードサムやピューロランドの記念のハンカチをローテーション、ちゃんとしてる場にいくときはアフタヌーンティーのやつをもっていきます。

 

2020年1月の怪盗探偵山猫中のわたしの現場持ち物はこんな感じでした。

未来になってこれを読むのが楽しいらしいので楽しみです。

 

 

 

舞台「オーファンズ」感想

 

すごく良くしていただいている牧島くんのファンのお姉さんに舞台「オーファンズ」のチケットをいただいて観劇させていただいたのですが、久しぶりに演劇!って感じの作品を見てぶわってなったのでお礼も込めて、感想をブログに残そうかな、と思います。感想の箇条書きメモみたいな感じです。

 

率直に、舞台を観たすぐ後ではなかなか感想が言えなくて、かなりの情報量と熱量があって受けるのにすごい体力を使う作品だな、と思いました。マチソワさせていただきましたがどちらもガッツリみれる内容ですげーと思いました。でもそこまで重すぎるわけでもなく、所々客席がゲラゲラ笑うことになるシーンが登場したりとライトな面もあって、すごく見応えがありました。横文字の名前覚えるのマジで苦手なんですが登場人物が3人しかいなくて助かりました。3人ともチャーミングで素敵でした。

 

なんかあらすじよくわかんないで一幕をみて、どうなるんだどうなるんだとかなり先を想像するのに頭を使ってみていたのですが、幕間に客席に置いてあったパンフレット?フライヤー?をみたらガッツリ一幕のあらすじ書いてあって無駄な体力使ったなーと思いました。今度からこういうの事前にちゃんと読もって思います。

書いてあった簡単なあらすじとしては、登場人物は孤児の兄弟とお金持ちの老人で、兄弟は兄が盗みを働き弟を世界から守り暮らしていた、そこにお金持ちの老人が現れる。その老人も元々は孤児であった。老人を監禁し身代金を取ろうとした兄弟に老人は自分に雇われることを持ちかける。3人の孤児たちは共同生活を送ることとなり、兄弟に豊かさと教育と愛情を与えていく。英語すごい弱いんですけど「オーファンズ」というのは多分「孤児たち」という意味っぽいな、となりました。あってるか知らんけど。

 

多分この作品の感想を思うには観る人の育った環境や家族構成がだいぶ影響すると思うのですが、私は歳の離れた妹がいる長子なのですごくトリートに身を入れてみてしまいました。

くだらないかもしれない感想からいくと私も妹にめちゃくちゃ嘘ついて騙して遊んだりするので、やりすぎたら嫌われんのかな…ってなったし、弟のためにヘルマンマヨネーズ買ってきたのに「それもう飽きたよ」って言われてるの見た時マジでしんどくて2回目観るときそのシーン本当無理で、マジ泣きそうになりました、凹んだ。でもこのシーンは、ちゃんと観ると弟がマヨネーズを買ってきて欲しい、マヨネーズが欲しいと言った時にトリートはちゃんと話を聞いてないんですよね、サインを見逃したらいけないんだな、と勉強になりました。でも飽きてたものでも思いやってもらったらありがとうって言うことをフィリップは"知らない"と言う事実もあって、もしかしたらトリートもそれを知らなかったかもしれないと思うとすごく悲しいなと思いました。我が家では感謝される立場にある両親からは多分言いづらいので、妹には私からお礼を言うことは大事にしなさいと結構厳しく言いつけているのですが、2人兄弟で生きているとそう言うことも難しいのかな、とか思いました。

まあそもそもトリートはいろんなことをフィリップに教えておらず怒られるので、これもその中の一つかもしれません。でもマジで正直1番凹んだシーンなのでどちゃくそ覚えています。

 

トリートの「遠くに行かないで欲しい」「ずっと一緒がよかった」という気持ちが本当に心が痛くなりました。常に寂しくて、不安で、それでも生きて行かなければいけなくて、最初のシーンでフィリップの取り留めのない話を聞くトリートは間違いなく愛に満ちていて、それでいて自分の話もきいてほしい、対等で、家族だな、と感じられました。ひねくれているようですごくまっすぐで、トリートに惹かれたハロルドの気持ちがすごく分かるなぁと思います。与えられなかったものを与えることの難しさ、ハロルドはあの2人に何かを与えることに執着していましたし、与える方を教えるとこで2人に与えられる人間になって欲しかったのかもしれない。ハロルドに愛を与えられたからフィリップは最後にトリートに愛を返すことができたのではないかとも思います。

 

富と愛という1番わかりやすいものを2人に与えていく老人、それによって変わっていく2人、いい変化ばかりではないように見えるかも知れないけれど、どれも人間らしさだと感じました。

 

与える与えられる、愛される、愛す、難しい話だけど単純に描かれていてすごくよかったです。

 

そばにいて欲しいから与えられない、際限なく富と愛を与えること、どちらにと紛れもなく愛は存在していて、それを一心に受ける牧島くんがほんとうに光のようでした。演技めちゃくちゃうまかった。

2回観劇させてもらいましたが、終わった後にもっとみたいな、とおもいました。

豊かであることは貴重で偉大、そしてオーファン、孤児であることは最初からそれを奪われていて、それでも生きていくことはどここで誰かに与えられ続けてきた奇跡の積み重ねで、それはお金だけでなく人と接していく中で例えば周りの友人や家族が私に優しくあるためにとってくれた行動や配慮全てに私は生かされていて、それを返していけるよう忘れないでおきたいな。という気持ちになりました。

 

隣か斜め前の席にめちゃくちゃでかい人いてこの人めちゃくちゃでかいな、と思いました。よくよく考えたらあれはspiさんでした。(笑うところ)